特別なお湯が湧く土地
湯治に挑戦
火山の国
火山の国日本には、各地に有名な温泉地がたくさんある。なかでも、効能が高いといわれる特別なお湯が湧く土地には、古くから癒しを求める人々が集まっては、長期滞在していた。例えば戦いに敗れた武士や病を抱えたお姫さまが湯治をしたと伝えられる温泉地もいくつもある。そんな湯治場には、旅館とは異なる施設がある。宿というよりは、暮らすための部屋を間借りする感覚。今では少なくなったそうだが、自炊できる設備まで整う場所もあるほどだ。医学的な治療施設でも、スパでもないけれど、とにかく1日に何度かお湯につかり、ゆっくりゆっくり元気を取り戻していく。
硫黄の臭い
そのために集まってきた人が、気持ちよく過ごせる場所なのだ。今回、湯治を体験したくて突撃隊が訪れたのが、岩手県と秋田県にまたがる八幡平山にある後生掛(ごしようがけ)だ。新幹線に乗って盛岡駅で降り、車に乗りかえて高速道路で60分、さらに山を登ること約1時間の山中。長い道のりの果て、山の中腹に見えて来たのは、もくもくと噴き出す湯煙らしきもの。そして、鼻先につんと来る硫黄のにおいが、目的地は間近だと教えてくれた。後生掛にあるのは、この「後生掛温泉旅館」のみ。ここは、長期滞在者用の「湯治部」と、食事がついて旅館らしい設備とサービスのある「旅館部」に分かれている。旅館部には、本館のほかに、8年前に建てた新館もあり、とても大きな施設だ。
